試合中にミスをしたらどうする?本番でやってはいけない行動と立て直し方

子ども達が自分の力を信じ、目標達成に向けて進めるようお手伝いをするメンタルコーチの手塚幸恵です。
水泳指導歴25年以上で様々な子供たちを指導してきた経験から、スポーツで頑張りたい子どもたちのメンタルサポートをしています。
また、人と接するのが苦手、自分に自信がなかった過去の自分が変われた!経験から、メンタルコーチとして夢や目標を叶えるサポートをしています。

「どうしてミスをしたんだろう・・・」
「どうして上手くいかなかったんだ・・・」
試合中に、そんなことを考えてしまったことはありませんか?

実はこの「原因探し」こそが、本番でやってはいけないことの一つなのです。

なぜなら、試合の最中に考えすぎると、次のプレーに集中できなくなってしまうからです。

今回は、「なぜ試合中に原因探しをしてはいけないのか?」そして、「ミスをした時に、どう立て直せばよいのか?」を分かりやすく解説します。

試合中にやってはいけないこととは?

試合中にミスをした時、つい「どうして失敗したんだろう?」と、考えてしまう人は多いと思います。
でも、それは本番中にやってはいけないことの一つです。

なぜなら、試合中は「考える時間」ではなく、「プレーをする時間」だからです。

(例)サッカーでパスをミスしたとします

「さっきのパス、強すぎたかな?」「味方の動きをよく見れば良かった・・・」と頭の中で考えているうちに
➡相手チームがボールを奪ってカウンター攻撃!気づいた時には、もう自分の守備ポジションに戻れなくなってしまうことがあります。

このように、試合中に「原因探し」をしてしまうと、次のプレーへの反応が遅れてしまうのです。

特に、まじめな選手ほどミスを気にして考え込んでしまいがちです。
「次は絶対にミスをしたくない!」という気持ちが強いからこそ、頭の中で反省会を始めてしまいます。

しかし、試合の最中に大切なのは、「何が悪かったか」ではなく、「次にどう動くか」です。

(例)バスケットボールでは、シュートを外した後にすぐ戻って守備に切り替える選手がいます。

➡その切り替えが早いほど、チームに貢献できる選手です。
➡外したシュートを気にしてうつむいてしまう選手は、次のチャンスを逃してしまいます。

つまり、試合中にやってはいけないことは、「過去のミスを考えすぎること」です。

プレーをしながら頭の中で「原因探し」をしていると、集中力が「今」ではなく、「過去」に向いてしまいます。
そうなると、せっかくの実力も出し切れなくなってしまうのです。

なぜ試合中に原因探しをしてはいけないのか?

「考えるのは良いことなのに、どうしてダメなの?」
そう思う人もいるかもしれません。

もちろん、練習の時に「どうしてミスをしたのか?」を考えるのはとても大事です。

でも、「試合中」だけは別なのです。

理由その1.脳の働き方

私たちの脳には、大きく分けて2つの働きがあります。

ひとつは「考える脳(前頭前野:ぜんとうぜんや)」、もう一つは「動きをコントロールする脳(運動野:うんどうや)」です。

練習の時は「考える脳」をしっかり使って、フォームを直したり、作戦を覚えたりします。
でも試合中にその「考える脳」が働き過ぎると、体をスムーズに動かす「運動脳」が上手く働かなくなってしまうのです。

(例)野球のバッターを思い浮かべてください。

バットを振る時に「肘の角度はこれでいいかな?」「足のタイミングがずれたかも」と考えながらスイングしたら、どうなるでしょうか?
➡きっと、スイングが遅くなって、ボールを打ち損ねてしまいますね。

それと同じで、試合中に原因を考え始めると、頭が「考えるモード」になってしまい、体が思うように動かなくなるのです。

理由その2.集中の向き

原因探しをしていると、意識が「過去のプレー」に向いてしまいます。
しかし、試合で大事なのは「今のプレー」に集中することです。

「さっきのミス」が頭に残ったままだと、目の前のプレーに100%の力を出せません。
そのわずかな意識のズレが、また次のミスを生んでしまうのです。

これはプロのアスリートも同じです。
サッカーの久保建英選手や野球の大谷翔平選手は、試合中にどんなにミスをしても、すぐに表情を切り替えます。
ミスを気にしている時間がもったいないことを知っているからです。

本番で力を出す選手ほど、「考える」のではなく、「感じる」ことを大切にしています。

ボールのスピード、相手の動き、自分の体の感覚・・・そういった「今この瞬間」の情報を感じ取ることで、体が自然に反応できるのです。

だからこそ、試合中に「どうしてミスをしたのだろう?」と原因を考えるのは、あなたの集中力を奪う行動なのです。
せっかく練習で積み上げてきた力を発揮できなくなる「もったいない考え方」なのです。

ミスをした時の正しい立て直し方

ミスをした瞬間、誰でも「しまった!」と思うものです。
でも、そこで落ち込むか、それともすぐに立て直すかで、その後のプレーは大きく変わります。
ここでは、試合中にミスをした時の「立て直し方」を3つ紹介します。

①「今やること」に意識を戻そう

ミスをしてしまうと、つい「さっきのこと」が頭から離れません。
しかし、試合中は常に状況が変わります。

「今、自分ができること」に集中し直すことが、立て直しの第一歩です。

例えば、バスケットボールでシュートを外してしまった時
➡「入らなかった・・・」と下を向くのではなく、すぐに守備の態勢に戻る。
それだけで、次の失点を防げるかもしれません。

大事なのは、「過去のプレー」ではなく、「次のプレー」に意識を向けることです。
どんなスポーツでも、勝敗を分けるのは「次にどう動けるか」です。

②「切り替えワード」で気持ちをリセット!

頭の中をスッと切り替えるのに役立つのが、自分だけの「切り替えワード」です。
これは、ミスをした後に自分を立て直す「合言葉」のようなものです。

例えば・・・
「よし、次!」
「大丈夫!」
「切り替え!」
「まだチャンスはある!」

たった一言でも、言葉に出すことで気持ちは前に向かいます。

実際に多くのトップアスリートも、ミスの後は必ず自分の言葉でリセットしています。
サッカーの選手が手をたたいて「切り替え!」と声を出したり、
野球のピッチャーがマウンドで深呼吸をして「自分を整える」姿を見たことはありませんか?

それこそが、プレッシャーの中で気持ちをコントロールする「技術」なのです。

もしあなたが次の試合でミスをしたら、自分にとって一番しっくりくる「切り替えワード」を使ってみてください。
言葉の力は、思っている以上に大きいです!

③「ルーティン」で集中を取り戻す

ルーティンとは、「いつも同じ動作をして気持ちを戻す」ことです。

例えば・・・
・深呼吸を1回する
・ユニフォームの袖を軽く引っ張る
・手をたたいて顔を上げる
・ボールを一度軽く触って感触を確かめる

どんなルーティンでも構いません。
ポイントは、「自分が安心できる動作」を決めておくことです。

バレーボールの選手がサーブの前にボールを数回バウンドさせるのも
ゴルフの選手が打つ前に必ず同じ動作をするのも
全てルーティンです。

これは、「心を落ち着けるスイッチ」の役割をしています。
ミスをした後に、ルーティンを行うことで頭の中が一度リセットされ、「よし、次行こう!」という前向きな気持ちに切り替えることができるのです。

立て直しの3つのステップを身につけることで・・・

今回紹介した3つ
①「今やること」に意識を戻す
②「切り替えワード」で気持ちを変える
③「ルーティン」で体と心を整える
これらを身につけると、ミスをしてもすぐに立て直せる「強いメンタル」が育ちます。
失敗は悪いことではありません。
むしろ、「どう立て直すか」を練習できるチャンスです。

本番で力を出し切れる選手は、ミスを恐れない選手。
「ミスした=終わり」ではなく、「ミスした=次のスタート」と考えられる人が、本当に強い選手です。

本番で力を発揮するためにできる準備

ミスをしてもすぐに立て直せる人は、特別な才能があるわけではありません。
実は、「試合の時にどう考えるか」を普段の練習から練習しているのです。
本番で力を出し切るためには、試合の前から「心の準備」をしておくことが大切です。
今日からできる3つの準備を紹介します。

①練習の時から「ミス➡切り替え」を練習しよう

多くの人は、技術や体力の練習ばかりをしますが、「気持ちの切り替え」も立派な練習です。

例えば・・・
練習中にシュートを外した時に、試合のつもりで「よし、次!」と声に出してみる。

たったそれだけでも、脳は「ミスをした=切り替える」と覚えていきます。
本番で慌てない選手は、こうした「心の動かし方」を普段から繰り返しています。
だからこそ、ミスをしても立ち直りが早いのです。

②成功のイメージを繰り返し思い描く

人の脳は、実際に体を動かす練習と、頭の中で想像する練習を「ほとんど同じように」感じ取ります。
つまり、頭の中で「成功している自分」を何度も思い描くだけでも、実際のプレーの成功率が上がるのです。

例えば・・・
・サーブが気持ちよく決まる
・ゴール前で落ち着いてシュートを打てる」
など、自分が上手くいくイメージを毎日1分だけでも思い浮かべましょう。
そうすることで、試合本番でも「できる自分」に意識が向き、余計な不安が消えていきます。

③「完璧じゃなくても大丈夫」と思える心を持つ

本番で緊張してしまう人ほど、「絶対に失敗したくない」と思っています。
しかし、完璧を求めすぎると、ほんの小さなミスでも気持ちが乱れてしまいます。
大切なのは、「ミスしても良いから、最後まで全力でやる」と決めておくこと。
その心構えがあるだけで、体はリラックスし、いつもの力を出しやすくなります。

大谷翔平選手もインタビューで「上手くいかないことも楽しめるようにしたい」と話しています。
世界で活躍する選手ほど、ミスを怖がらずに「次に生かせばいい」と前を向いているのです。

準備が本番の自信になる

試合中に焦らない人ほど、「準備の力」があります。
気持ちの切り替え方、成功のイメージ、完璧を求めすぎない考え方を日ごろから練習しておくことで、試合の時に心が落ち着き、自然と力が発揮できるようになります。

「緊張しても大丈夫」
「ミスしても大丈夫」
そう思えるだけで、あなたのプレーはもっと伸びていきます。

ミスを恐れず、次の一歩へ!

試合中にミスをしても大丈夫。
本当に大切なのは、「次にどう動くか」です。
原因探しをしても時間は戻りません。
それよりも、「今やること」に集中することで、チャンスは何度でもやってきます。
ミスをしたら、「よし、次!」
深呼吸をして、もう一度プレーに向かいましょう。
そうやって何度も立ち直る力をつけていけば、あなたは「本番に強い選手」になれます。
ミスを恐れず、自分の力を信じて、次のプレーに思い切り挑戦しましょう。

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