認知機能低下予防にまずは認知機能について知ろう!高齢者向けの分かりやすいガイド

福島県いわき市で活動している健康運動指導士、介護予防運動指導員の手塚幸恵です。
認知機能低下予防が期待できるシナプソロジー®というエクササイズの教育トレーナーであり、メンタルトレーナでもあります。運動することは脳の認知機能に良い影響を与えることが分かっています。運動のこと脳のことを分かりやすくお伝えし、運動実践につなげていただきたいと思っています。

年を重ねて、「最近物忘れが増えた」「集中力が続かない」と感じることはありませんか?加齢とともに体力の変化が現れるように、脳の働きにも加齢によって変化が起こってきます。

ここで大切になるのが「認知機能」です。自動車の運転免許更新時にも認知機能検査あったり、認知機能に関するサプリなどもあったりして「認知機能」という言葉が身近になってきています。

今回は「認知機能」とはどういうものなのか?より分かりやすく具体例を示してお話しします。

認知機能とは?

私たちが情報を理解し、覚え、考え、判断し、問題を解決するための脳の働きを総称したものです。日常の細やかな決断や、情報を記憶すること、集中してしっかりと取り組むことなど、日々の生活をスムーズに送るために欠かせないものです。

認知機能5つとその特徴について

記憶力 過去の出来事や情報を覚えておく能力です。

例えば、買い物リストを記憶したり、友人との約束を覚えたりすることが含まれます。

注意力 集中して物事に取り組む能力です。

例えば、本を読む時やテレビを観る時に、内容に集中することがこれに当たります。

言語能力 言葉を理解し、使う能力です。

例えば、会話をする時や新聞を読む時に必要となります。

視空間認知 物の位置や形を正しく把握する能力です。

例えば、車を運転する時に、他の車や標識の位置を正しく認識することが含まれます。

判断力 状況に応じて適切な判断を下す能力です。

例えば、雨の日に傘をもって出かけることや、健康的な食事を選ぶことがこれに当たります。

日常生活を例に見てみましょう

歩いて近所のスーパーへ買い物に出かける時を例に見てみましょう

何を買うかメモをして、覚えます(記憶力)

周囲の交通に気を配り、転倒や事故なく安全に歩けるように注意を払います(注意力)

スーパーで友人に会い、会話を楽しみます(言語能力)

店内を回り、棚に並んでいる商品の中から必要なものを手に取ります(注意力)(視空間認知)

いくつかの商品と値段を見比べて、お得なものを選びます(判断力)

買い忘れがないか?確かめて、レジで会計を済ませます(記憶力)(判断力)

認知機能が低下すると・・・

毎日無意識に行動しているように思われますが、脳の認知機能の働きのおかげで難なくスムーズに行動ができているのです。認知機能が低下すると、先に例を挙げた買い物の場面においては、次のようなことが起こる可能性があります。
・必要なものを買い忘れる
・お目当ての商品がなかなか見つけられない
・いくつかの商品からどれを買うかなかなか決められない

認知機能が低下すると今まで難なくスムーズにできていたことがうまくできなくなったり、一つのことに集中すると別のことを忘れてしまったりするかもしれません。また、物事の計画を立て、段取り良く実行する能力も低下するので今までよりも時間がかかったり、途中で諦めてしまうこともあるそうです。

以下のような経験はありませんか?
・料理の段取りが悪くなる
・鍋を火にかけていたのを忘れて、別のことをしてしまう
・物を取りに行ったのに「あれ!?何しに来たんだっけ?」
・冷蔵庫を開けて「何を取ろうとしたっけ?」

高齢者の疑似体験をして初めて分かりました

商品を探せない母

私の母は75歳です。
母と買い物に行くと母のペースに合わせてゆっくり商品を見て回ります。いつも行き慣れているスーパーの場合は、母の方が店内の陳列が分かっているので、母はスイスイと欲しい商品の売り場へ向かっていきます。しかし、「たまには違うお店に行ってみる?」と行き慣れたスーパーでない所へ行くと、どこに何があるのか探すのに一苦労です。私はすぐに店内表示を見て、商品がある場所を見つけることができます。母はなかなか見つけられません。すると私はつい言ってしまいます。「ほら!あそこだよ!何で見えないの?」目の前にあっても探せずにいる母に少々イライラしてしまうこともありました。

母の気持ちが分かった

先日、視界を見えにくくするゴーグルをつけたり、肘や膝に動きを制限する重りのついたサポーターをつけたりして、スーパーの店内を歩く高齢者の疑似体験をしました。


すると、母が商品をなかなか見つけられない気持ちが分かりました。視野が狭くなり、ゆっくりじっくり周りを見渡さないと見えないのです。そのような状態で周囲の人たちにぶつからないように気をつけたりしながら商品を探すのは神経を使うことだというのも分かりました。
加齢とともに筋力が低下するだけでなく、視力や聴力なども低下します。さらに認知機能の低下もあると生活するスピードがゆっくりになり、一つ一つに慎重になることが体験できました。それ以来、母への言葉がけも変わり、以前より寄り添った言葉がけができるようになりました。

年だから仕方ない、とあきらめないで!

物忘れなど日常のちょっとした変化に「年だから仕方ない」とあきらめずに、認知機能を維持するための対策をとることが大事です。
次回からは、具体的な予防方法についてお話しします

健脚健脳の「健康体操教室」を行っています

いわき市郷ケ丘において健康体操教室を開催しています。
自立と自律を目指して、誰でも無理なく、笑顔でできる体操をモットーに行っています。

ご興味ある方はぜひ!見学や体験にお越しください。

お問い合わせはこちらより090-6274-6141

 

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