猛暑日の「うっかりミス」は、夏の脳疲労が原因かも?認知機能低下を防ぐための3つの対策

福島県いわき市で活動している健康運動指導士、介護予防運動指導員の手塚幸恵です。
認知機能低下予防が期待できるシナプソロジー®というエクササイズの教育トレーナーであり、メンタルトレーナでもあります。運動することは脳の認知機能に良い影響を与えることが分かっています。運動のこと脳のことを分かりやすくお伝えし、運動実践につなげていただきたいと思っています。

毎年のように「観測史上最も暑い」と言われる猛暑。
みなさんは夏になると、こんな経験はありませんか?

  • 「書類の数字を打ち間違えることが増えた」
  • 「同じ質問をつい何度もしてしまう」
  • 「会議中に集中できず、内容が頭に残らない」
  • 「うっかり鍵を閉め忘れてしまった」

こうした「うっかりミス」、年齢のせいだと思っていませんか?
実は、暑さそのものが脳に負担をかけ、認知機能を下げてしまうのです。

認知機能とは、物事を理解し、覚え、判断し、行動に移すための脳の総合的な力のこと。
これが低下すると、日常の安全にも仕事の効率にも影響してしまいます。

今回は「夏の暑さが脳に与える影響」と「認知機能低下を防ぐ3つの習慣」を詳しく解説しながら、今日からできる実践法をご紹介します。

暑さがもたらす脳への影響

猛暑が続く夏、私たちは日常生活で様々な体の変化を感じます。食欲不振や倦怠感、睡眠不足などがその代表ですが、実は脳にも大きな影響が及んでおり、特に注意したいのが「認知機能の低下」です。

脱水による脳の働き低下

人の体は60%前後が水分でできています。脳も例外ではなく、約75%が水分です。
つまり、水分不足=脳の働き不足。

汗をかきやすい夏は、気づかないうちに体から水分が奪われます。体内水分のわずか2%が失われるだけで注意力や記憶力が低下することが分かっています。

国立長寿医療研究センターの報告でも「脱水は認知機能低下を招き、特に高齢者は影響を受けやすい」とされています。

喉の渇きを感じたときにはすでに遅い、というのがポイントです。

高体温による思考スピードの低下

暑さで体温が上がると、脳もオーバーヒート状態になり、考えるスピードが低下します。ハーバード大学の研究によると、高温環境に長時間いた学生は、冷房の効いた部屋にいた学生よりも、テストの成績が明らかに低下しました。若い人ですらこの影響ですから、集中力や判断力が落ちやすい高齢者や子どもでは、より深刻です。

夏に起こる具体的な「うっかり」

脳の「司令塔」である前頭前野は、注意・判断・集中を担う部分。
また「記憶の倉庫」である海馬は、新しい情報を整理し、必要な記憶を保存する役割を持っています。

暑さでこの2つの働きが落ちると、次のような「うっかり」が増えてきます。

  • ガスコンロを消し忘れる
  • 鍵を閉め忘れる
  • 書類の誤字脱字や計算ミス
  • 信号や標識を見落とす
  • 人の名前が思い出せない
  • 約束を忘れる
  • 買い物で買い忘れをする

これらは誰にでも起こることですが、猛暑の時期は頻度が高まるのです。

あなたの「うっかり」は熱中症の初期サインかも?

「暑いと集中できない」「ぼーっとする」
こうした症状を軽視してはいけません。

実は「うっかりミス」は、熱中症の初期サインであることもあります。特に次の症状が同時に出たら注意が必要です。

  • めまいや頭痛がする
  • 強い倦怠感や吐き気
  • 思考がまとまらず、言葉が出にくい
  • ふらつきやつまずきが増える

これらを見逃すと、重度の熱中症へ進行し、意識障害やけいれんを起こす危険性もあります。

「ただのミス」ではなく「脳が発している危険信号」と考えて、早めに対策することが大切です。

認知機能低下を防ぐ3つの習慣

暑さの影響を最小限にするには、毎日の生活習慣を見直すことが大切です。ここでは、効果的な対策をご紹介します。

①こまめな水分補給

「喉が渇いた」と感じた時点では、すでに軽い脱水が始まっています。「喉が渇いた」と感じる前にこまめに水分を摂りましょう。
水分補給のポイントは「一度にたくさん」よりも「少しずつこまめに」です。

(実践のポイント)

  • 朝起きたらコップ1杯の水を飲む
  • 食事のたびに水分を一緒に摂る
  • 外出時は必ず水筒を携帯する
  • お茶やコーヒーだけでなく「水」を意識して飲む

「ちょっと面倒かも・・・」と思うかもしれません。しかし、朝の1杯や食事のたびの水分が、脳のパフォーマンスを守る大きな力になります。

②室温と環境を整える

日本生産性本部の調査によると、オフィスの室温が28度を超えると、作業効率が下がり、ミスが増える傾向があると報告されています。
また、エアコンが効いた室内と外気温の差が激しいと、自律神経が乱れ、疲労が蓄積し、集中力の低下を引き起こします。

(実践のポイント)

  • 設定温度を28度以下で冷房を使用する
  • 扇風機やサーキュレーターで空気を循環する
  • 遮光カーテンやすだれで直射日光を防ぐ
  • 就寝時は冷房タイマーで涼しい環境にする

エアコンをつけると「電気代が気になる」と思う方も多いですが、熱中症や体調不良で受診すれば、その方が負担は大きくなります。我慢は禁物です!

③脳を刺激する運動習慣

暑いとついつい運動不足になりがちですが、適度な運動は脳の健康に不可欠です。
運動によって、脳の血流が改善され、集中力や判断力が高まり、認知機能の維持に役立ちます。また、運動はストレス解消にもつながり、自律神経を整える効果も期待できます。

猛暑でもできる運動のご紹介

運動をするのは良いと分かっているけれど、猛暑で運動は危険なのでは?
その通りです!激しい運動や炎天下での運動は危険です。だからこそ、環境を整え、無理のない範囲で安全に続けることが何よりも大切なのです。
ここでは、室内で手軽にできる運動と、暑さ対策をしながらできる運動を紹介します。

【室内でできる運動】

①椅子に座って足踏み

  • 椅子に浅く腰かけ、背すじを伸ばします
  • 腕を振りながら、足踏みをします
  • 膝を高く上げることを意識すると、より強い運動になります

②その場でウォーキング

  • 部屋の中で、その場足踏みをします
  • 腕をしっかり振り、全身を使ってリズミカルに行いましょう
  • テレビを観ながらでもできます

③椅子を使ったスクワット

  • 椅子の前に立ち、腰をゆっくりと下ろして椅子に座るようにします
  • 椅子にお尻がついたら、すぐに立ち上がります

【暑さ対策をしてできる運動】

①早朝や夜間のウォーキング

  • 比較的涼しい早朝や夜間の時間帯を選んで、ウォーキングをします
  • 服装は、吸湿性や通気性の良いものを選び、帽子をかぶりましょう
  • 水筒を携帯し、喉が渇く前に、こまめな水分補給を忘れないようにしましょう

②水泳や水中ウォーキング

  • 水中では、体温が上がりにくく、熱中症のリスクを抑えられます
  • 水の抵抗があるので、陸上よりも少ない時間で運動効果を得られます

③スポーツジムの利用

  • エアコンの効いた室内で、マシンを使った運動やヨガ、ストレッチなどを行うことができます
  • 専門のトレーナーに相談すれば、自分に合ったメニューを組んでもらうこともできます

まとめ

夏の暑さは体だけでなく、脳の働きにも影響を与えます。水分不足や高温環境によって認知機能が低下すると、日常のうっかりミスが増え、生活の安全にも関わります。
しかし、対策は難しくありません。

  • こまめな水分補給
  • 室温の調整
  • 安全にできる運動

これらを生活に取り入れることで、夏の「ボーッと」を防ぎ、頭をシャキッと保つことができます。
「今日からコップ1杯の水と、椅子での足踏み3分」を習慣にしてみませんか?
小さな積み重ねが脳と体の健康を守る大きな1歩になります。

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